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マイケルの語るファミリー(続き) in ’84 [インタビュー]

マイケルの家族評、続きです。
EBONY 1984年5月号より。

<リビー>
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モーリーンは今、殻から出てこようとしている。僕が思うに、彼女は長いこと家族と違う方向に行こうとしてたけど、だんだん彼女のルーツが何か、そして音楽の才能があるってことに気付き始めたんだ。それは神からの贈り物で、それを見せようとしてる。彼女は歌えるし、猫みたいにダンスする。彼女の動きはすごいよ、もうすぐアルバムが出るんだけど僕がプロデュースしてるんだ。皆、彼女のすばらしい一面に気付くと思うよ…。
Maureen is now coming out of her shell. I think she tried for a long time to go in another direction than the family, but she’s beginning to learn that her roots and her talents are in music. That’s her gift and she’s showing it. She sings and she dances like a cat. She moves and she’s got an album coming out that I’m doing and I think people are going to see some great stuff from her. . .

ジャッキー、ティト、ジャーメインについては前回の記事を。

<マーロン>
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マーロンは、家族のほかの誰よりも頑張ったと思うんだ…もちろん僕もすごく努力してできるようになったわけだけど…でも彼は、一番、信じた道をまっすぐに突き進む人だ。多分、僕と彼がそうかな。ジャーメインがグループを離れたとき、マーロンは勇気を出してステージの中心に出てきて、歌ではハーモニーの穴を埋めたんだ…。彼はとてもいい歌を書いているよ。すごく誇りに思ってるんだ、本当に…。次のアルバムでは彼のリードボーカルをぜひ聞いてほしいな。
I think out of everybody in the family, Marlon tries harder than anybody. . . I try very hard doing what I do and it comes easy for me. . . but I think he has the most integrity, probably myself and him. When Jermaine left the group, Marlon had the courage to step into his spot on stage, sing the songs and fill in the gap with the harmony. . . He’s writing songs that are so good. I’m real proud, really. . . On the next album listen to his lead vocals.

ラトーヤも以前の記事で。

<ランディ>
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ランディは多才だよ。時々、彼って花みたいだなと思うことがある。咲いても、夜にはまた閉じてしまうような花だ。ランディは、そんな風なんだ。彼を言い表すには完璧な例えだよ。ランディはどんな楽器でも弾けるし、歌も書く。彼は自動車事故(1980年)で少し障害が残っちゃって(歩くときには杖が要る)、でも踏ん張ってる。強いんだ。けどやっぱり、まだ決めかねてる最中だと思う。本当は何をしたいか、どう自分をはばたかせるかについてね。でも彼は咲いたり閉じたりするんだ。美しい色をたくさん持っているのに、夜には閉じたようになる。何だか決断できない様子で、ちょっと不安そうで。
I think Randy is multitalented. At times, I think he is like a flower, the kind of flower that opens up and at night closes again. That’s how Randy is. That’s a perfect example of what he’s like. He can play any instrument. He writes songs and his [automobile] accident [in 1980] has handicapped him a bit [he uses a walking cane], but he’s holding on. He’s strong but I still think that he’s deciding on what he really wants to do and how he’s going to deliver himself. But he opens and closes. He has so many beautiful colors to show, but at night it’s like he closes, like kind of undecided and a little touch of doubt.

<ジャネット>
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僕らは何だか似てて、よくばかなことをするんだ。けど、彼女は才能のあるシンガーで、本物の女優だ。まるで僕が皆のことを良く言おうとしてるように見えるかもしれないけど、皆それぞれに個性があるんだ。ジャネットはきっと頭角を現して、その才能を世界に示すことになると思う。みんな、予想もしなかったものを見ることになるだろうな。彼女はすばらしい女優で、すばらしいダンサーで、すばらしいシンガーだ、本当だよ。
We are kind of close because we often act silly, but she is a talented singer and serious actress. It seems that I’m trying to say something great about everybody, but everybody has their personality. I think Janet is going to come through and be a special contribution to life, to the world with her talent. People are going to see something that they didn’t know was there. She’s a great actress, great dancer, great singer, really.

<キャサリン>
えっと、まいったな、説明なんてできないよ…言葉にならないんだ。彼女はまるで、ひな鳥を羽の下に抱きかかえる鳥のようだ。みんなをひとつにしておく存在なんだ。僕らを仲良く、問題があったときにはそこにいてくれて…母親でも、それができない人もいるよ。ああ、彼女はすべてなんだ – もちろん、みんな自分の母親が一番偉大だと思うだろうね。でも彼女は一番なんだ。
Well, God, I can’t even explain. . .You can’t put it in words. She’s like a bird that holds the babies and the chickens under the wings. She keeps them together. She keeps us real close, and if there is any problem she is there . . . You can’t find that in lots of mothers. God, she’s everything – of course, everybody thinks their mother is the greatest, but she is.

<ジョー>
彼はライオンだ。ジャングルに、すべての文化に王がいるように。彼はまるでライオン、ジャングルの王で、誰も逆らうことができない。彼は、僕らを守るためのバリケードみたいな存在だ。
He’s a lion. Like the jungle, every culture has its king. He’s like a lion, like king of the jungle and nobody crosses him. He’s like a barricade for our protection.


☆☆☆☆☆☆


以下、私のかなり勝手な感想ですので、
マイケルの言葉だけ見たいって方はここまでで^^

家族の悲喜こもごもを知る熟練のマイケルファンから見ると、優等生的~かも??でも良いことしか言ってないけれど、かといって嘘も言ってない。マイケルの家族観として興味深いです。

マーロンへのコメント、これ、Victoryの記事で引用したJETの記事の大元ですねー。
「マーロンは一番頑張ったんだ」といいつつも、「でも僕もね~」と毎度つけたすところが面白い(笑)。

ランディ、家族の中でちょっと不思議なメンバーのひとりなので、どう言ってたのか気になってたんですよ。たとえが「花」というのは興味深いです。ポジティブなときとネガティブなときがはっきり分かれてるって事?Twitterで怒ってるのは夜か?と思わずチェックしてしまった(そうでもないみたい)。
ランディの不思議といえばもうひとつ、ラトーヤの本で、「ランディもいつも王国会館に一緒に行きたがっていたが、身支度が間に合わなかったようだ」とあるのが妙に印象的で。これ読んで、そうか~それじゃ一緒に行けないよね~…とは納得できないような…。これは内輪ネタですか^^;?個人的に気になるんですが、ランディは身支度に時間がかかるのかって、どうやって調べたら良いんでしょうね(笑)。

ジャネットのことは本当に褒めてますね。多分ジャネットは小さい頃から女優・歌手として育てられてたし、家族内では才能があって期待されてる、ってキャラクターが定着してたんでしょうね。ただ、マイケルの言葉からはそれ以上の期待が感じられて、素直に褒めているコメントとして貴重でしょうか。(ジャネット成功後のマイケルのインタビューではRhythm Nation とKnowledge が好き、っていうのが定番でしたけど、たぶん、マイケルは何か聞かれたらこの2曲を挙げるって決めてた様子で(笑)他にあまりジャネット評を聞けないのが残念)

僕はジャネットのKnowledgeで踊るんだ。とマイケルが言ってる動画。


個人的にジャネットは元々好きなんですけど(特に90年代のアルバムが)、ラトーヤのことを知ってからは、マイケルの姉妹としてジャネットばかり注目されるのがなんとも不憫で!相対的にあんまり好きじゃない時期があったんですよね。そういう記事を書いたこともあります。
ただ、ラトーヤのことをもっともっと知ってみると、果たして、この異常に仲良しな兄と姉を見てジャネットはどう思ってたんだろうか?何か屈折したものを抱えることにならなかったのか?もしかして、90年代からセクシャルな方向に行きっぱなしなのは、何か理由があるのかしら。などと興味がわき、今は好きです。って、好きな理由が屈折してますね^^;

「↑そういう記事」と一緒に載せてたbaby sisterの動画。
単に、ふたりが出てくるから、という安易なチョイスであり、どちらにも敵意のない面白動画です。
baby sister (ジャネット)に彼氏を奪われるラトーヤというドラマ仕立てですよ。


まあ、そこでジャネットが言わんとしていたこと、歌詞などを見つめ直そうとしてみても、あまり私的な歌詞を書くタイプじゃないので(コントロールは別)、そうすんなりとはいかなくて。
ちょっと気になってるのが、Free Xoneの歌詞。最後の方の訳って、CD添付のもののような健全なものなんですかね?こんな怪しい雰囲気で…。まあいいですが…。


☆☆☆☆☆☆


ところで。全体的にこの84年のインタビューと88年の自伝「ムーンウォーク」を比べてみると、明らかに記述(というか、その人に対するマイケルの気持ち)が異なるのがラトーヤと、ジョーです。

ムーンウォーク --- マイケル・ジャクソン自伝

ムーンウォーク --- マイケル・ジャクソン自伝

  • 作者: マイケル・ジャクソン
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/11/13
  • メディア: 単行本

まずラトーヤ。一応、登場はしてますが、僕とラトーヤは全然違います、とか、ラトーヤは潔癖症で僕は部屋から追い出されちゃう、とかそんなんですからね~。そもそも、WIZの撮影で一緒にNYに住んでた、とか、Say Say Sayの撮影をしたとか、一切触れられていないんですよね(ですよね?)。最近の日本の雑誌でさえ、NY時代にラトーヤとstudio54に通ったことが彼の音楽に大きな影響を与えた、ってちゃんと書いてあるほどなのに。
そして父ジョー。一応、上のコメントでは、褒めている。(のか?^^;)。少なくとも悪いことは言っていないし、守ってくれる存在、で終わってるんですけど、ムーンウォークでは「理解できない存在」の印象の方が強いです。守ってくれた、とは言っているんですが、でも彼のことは分かりません、とまとめているし、良いエピソードはあまり出てこない。
むしろ暴露本のイメージが強いラトーヤの本のほうがずっと、マネージャーとして父として奔走し家族の権利を守ったジョーの様子がいきいきと描かれているぐらいですから。。(同時に良くないことも書いてありますが)

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー―ラトーヤ・ジャクソンが語るファミリーの真実

インサイド・ザ・ジャクソン・ファミリー―ラトーヤ・ジャクソンが語るファミリーの真実

  • 作者: ラトーヤ ジャクソン
  • 出版社/メーカー: オオカワ・コーポレーション
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 単行本


こういう違いから、84~88年に何かあったな、っていうのが、分かるってものです。マイケルの言葉しか聞きたくないので、ムーンウォークしか読みません!なんて言ってると、見逃しちゃうことが色々あります。そもそも、88年の時点の意見だけでマイケルという人間を判断できないですしねー(根っこは、すごく一貫しているとは思うんですけど、それでも)。


ちなみに、今回もとにした EBONY1984年5月号の表紙がこちら。

いやーまさに絶好調のときですね!可愛いっす。
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コメント 2

joker2

まぁ、私もジャネットのこと書きましたが、元々の好みかどうかってのは大きいと思います。私は、ラトーヤがあんなタイプじゃなっかたら、興味持ってないと思うし、ジャネットはジャネットでいろいろあったとは思いますよ。
人間の表現の仕方のタイプが違うから、健全に見えるジャネットと、不健全に見えるラトーヤと。それのどっちが好きかっていうことだと思うんです。
見た目の好みと。ラトーヤは損してると思うけど。正直、ラトーヤファンの私は、ラトーヤがジャネットのようにダンスも上手くなければ、歌も上手くないし売れてもないから比べられて、イヤだなって思いますけどね。
ジャネットのインタビューで、ラトーヤが帰って来た頃の96年から98年くらいまで、「マイケルと2年くらい会ってない。電話もしてこないし、こっちからかけたくらいよ!」っての読んで、マイケルって勝手だな~、ラトーヤがいない時は、ジャネットに頼ってたのに、と思ったりしたし。
まぁ私の場合は自分の好みなので、それ以上どうこう言えないですけどね。
by joker2 (2010-06-05 23:19) 

Mee

こんにちは。みんな好きですよ~と言ってるのは博愛主義でもなんでもなく、それぞれの悲哀を感じて興味を持っているのが根底にあるので、ちょっとそのへん書いておきたいな~と。ただ、誰に関しても、元々は作品が好き、ってのがすべてだとはすごく思います。そもそもこのブログ始めたのも、Startin' Overがすごくいい!色んな人に聞いてほしい。と思ったからなので。可哀想とかそういう気持だけじゃファンになれないですよね。
マイケルに関してもそうだし。誤解してる人たちってそもそもマイケルの音楽に興味ない(好みじゃない)からろくに調べないだけだと思うんで、いちいち間違った記事に反論してても仕方ないのかなと思ったりします。(が、ファンが反論しなくちゃ誰も言わないから、指摘するのに意味はあるかも。)
要は、音楽に興味ないんなら、なんだかんだ言わずほっといて、って事でしょうね。
by Mee (2010-06-06 19:12) 

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